他校生
土曜日は2部練。


結構ハードだけど、ほぼゲームだから
見てるだけの時間も多い。


昼休憩でバッシュを脱ぐと……

靴がねぇ。

あー、絶対渕上じゃん!
間違えそうだなって言って、間違えてる。

グラウンドの方に、俺の靴を履いた後ろ姿が見えた。


……横は、彼女か。


ま、追いかけよう。そう思って、渕上の靴を履いた。


「工藤、お疲れ~!コンビニ?」

土曜日だというのに、熱心に見に来てる、石橋。


その横の子は女バスと……N高の友達?


行き先は同じだ。

皆で先に行く二人を追いかけた。



…………



「今更じゃないよ、ふっちー!」

「んじゃ、聞くけど……お前、今俺に“好きだ”って言われたら、どうすんだ?」

「……え、アリじゃない?アリアリ!」

「はっ、虫か」

「はは!蟻ではない」


あれ?

今……渕上……告った?

違うのか?


二人で笑い合ってる雰囲気は、そうなのか、そうじゃないのか。


彼女なのか?

よく分からない。

けど、靴が先だな。



頃合いを見て声を掛けた。

「オイ!渕上!!」


邪魔…はしてないだろうと思う。


「それ、俺の靴じゃねぇ?」

渕上の足元を指差し

「お前のこっち」

そう言って自分の今履いてる靴を指した。



「あ!本当だ、悪い。今日はそっち履いて来たんだったわ」

「何だぁ?ヘバッて頭働いてねぇの?」

「はぁ?まだ動くっつの!」


その場で靴を交換すると、渕上は俺と共に歩きだした。


「彼女、いいのか?」

「あー?腹減ったー」

「だな。今の全員同中?」

「いや、高校からのやつもいる」


「月バス買うくらいなんだから、よっぽど好きなんだろな」

「はは!」


そんな会話をしながらコンビニへと入った。



飲み会の冷蔵庫の前で悩んでると、人の気配。

さっき、渕上といた子だ。


びっみょーに、知り合いの知り合いで……
無視するのも変で、間が持たない。


ので、話しかけた。


「あ、ごめん。俺、邪魔?」


「いえ」


その子がドリンク取るまでドアを開けて待った。



レジでその子の後ろに並ぶ。


ふと、目についたサラサラのストレートヘア。


“あの子”も、こんな髪型だったな。




重ねるように、つい見てしまって……


ため息が出た。















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