しあわせ食堂の異世界ご飯6
「いいじゃないかい。新しいことをどんどんやっていくのは、大賛成だよ」
「ありがとうございます、エマさん!」
 快諾してもらえ、アリアは今すぐにでも取りかかる勢いで喜んだのだった。

「まさかあの話からこんなに早く実現するなんて、思いもしなかった」
 厨房の作業台に並んでいるのは、シフォンケーキ、シュークリーム、ショートケーキ、チーズケーキ、かぼちゃのパウンドケーキ。
 そのすべてが、ひと口サイズに作られている。
 エマは早く食べたいと思いつつ、シャルルに「よかったよ」と話を振る。
「アリアちゃんの元気がなかったから、最近はずっと心配だったんだけどね……。いつの間に吹っ切れたんだか、いつも通りに料理してて安心するよ」
「そうですね」
 アリアに元気がないと、シャルルたちはもちろんだが、しあわせ食堂にやってくるお客さんたちまで心配してしまう。
 料理の味が違う、まさかアリアになにか!?というようなことはさすがにないけれど、元気なアリアの声が聞けないのは寂しいものだ。
「シャルルちゃんは、アリアちゃんが元気のなかった理由を知ってるのかい?」
「え、えーっと……」
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