ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来
Reina's eye ケース1:初めてのあまい朝?!
【Reina's eye ケース1:初めてのあまい朝?!】
ん?
夜が明けたのかな?
こんなに熟睡したの、久しぶりかも
すごく温かくて・・・
あれっ?祐希の私を呼ぶ声が聞こえない
それに、この、なんだか懐かしくて気持ちが穏やかになるようなこの香り
あれっ?この香りって
ガバッ!
『・・・・・・・・』
嘘
夢・・・?
だってあり得ないでしょ
私の主治医だった人が
私の兄だった人が
私の隣で
キレイな穏やかな顔で
眠っているなんて
あり得ないでしょ
っていうか
私、何も着ていないこの格好
ど、どういうコト?!
やっぱり夢だよね?
そうだよ、夢!
願望だよ
またまたお得意の妄想ってヤツかも
「朝から、忙しそうだな・・・」
えっ、眠っているはずの私の大好きな人が
喋った
しかも、スッキリとした爽やかな笑みを浮かべながら
『お兄ちゃん!』
私はカーテンの隙間から差し込む柔らかい朝の光に背を向けたまま、ベッドの中で思わず大きい声を上げた。
「おはよ。」
なんとも心地いい声で私に声をかけたその人も何も身に纏っていなかった。