ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来




息が詰まりそう

あの時の自分までもが蘇ってしまって
苦しくて仕方がない




やっぱり、もう

森村医師に・・・

森村優という
強くそして安定感のある人に
寄りかかって甘えてしまっても
いいのかな・・・?







「あれほど腕の立つドクターなのに、自分の手で大切な存在のキミを守れないなんてな・・・オレだったら、大切な人こそ、自分自身のこの手で守ってやりたいと思うよ。」


『・・・・・・・』


「いや、絶対にやってみせる。医師としても、そして・・・一人の男としてもね。」










あれっ?

違う

・・・そうじゃない・・・






あの時
私のお腹の中にいた祐希の心臓異常が発見された時

ナオフミさんは
彼の手で私と祐希を救うことはできなかったけれど
私達が助かるようにちゃんと導いてくれた




なんでも自分でやらなきゃ気がすまないナオフミさんが

アナタにこのまま診て欲しいとすがる私に
“俺には・・・できない”と

医師としてのプライドを捨ててまで
私と祐希の命を救おうという姿勢を見せてくれた

それぐらい私達のコトを大切に想ってくれていた




そんな彼の想いを

あの時の私は
福本さんや奥野先生の手を借りながらだったけれど
あの背中からちゃんと感じ取ってた




だから

あの時の私は
そんなナオフミさんに触発されて
“自分で、、自分が頑張らなきゃ”って
前向きになってた



自分を守って欲しいなんて・・・思ってなかった






でも、今の私

どうなの?






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