強引な政略結婚が甘い理由~御曹司は年下妻が愛おしすぎて手放せない~

そのあとは、少し歩いた先にある優愛さんがお気に入りだというカフェへと移動した。

優愛さんはそのお店の店員さんと顔見知りらしく、軽く挨拶を交わしたあと、私たちは人目の付きにくい一番隅の席へ案内された。

それぞれ飲み物を注文して、それが届くとお互いまずはひと口をゆっくりと飲んだ。飲み終えて、カップをテーブルへと置きながら、私は、ここまで来る間ずっと気になっていたことを優愛さんに尋ねる。

「あの……どうして私のこと分かったんですか」

私たちが顔を合わせるのは初めてのはずだ。

それなのにどうして優愛さんは私の顔と名前を知っていたのだろう。

すると、優愛さんがカップから口を離し、私に向かってにっこりと頬笑む。その表情がすごく綺麗で、思わず見蕩れてしまった。さすがモデルさん。

「産婦人科の受付で、そう呼ばれているのが聞こえたから」

「産婦人科?」

ということは、優愛さんもあの場所にいたことになるけれど……。

すると、私の疑問を察したのか優愛さんが教えてくれる。
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