強引な政略結婚が甘い理由~御曹司は年下妻が愛おしすぎて手放せない~

「ごめんね真夜。私、約束のこと忘れてた。でも、真夜は約束通り、私のこと迎えに来てくれたんだよね。だから、私たち結婚したんだよね」

明の両手が俺の背中にまわり、服をぎゅっと掴む。


「私、お母さんが亡くなってから、人を好きになることがずっとこわかった。好きになって、その人が自分にとって大切な存在になればなるほど、失ったときのショックが大きいから。私は、もうお母さんを亡くしたときみたいに、悲しい思いはしたくなかった。だから、もう誰のことも好きになりたくなくて、真夜のことも必死で遠ざけて……」


「……明」

そうだったのか。

それで明は、俺が日本へ帰国していることを知っていても、俺と会おうとしなかったのか。

俺のことを忘れてしまったと思っていたけれど違ったんだな。

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