会長候補はSweets☆王子!?
『真希ちゃん、寝たか? 寝たら寝たって言ってくれー』

「寝た」

『嘘つけ』


 店内のラッパ型伝声管を通じて、池永君の声が階下から響いている。


『……親父さん、大変だったみたいだな。
 真希ちゃんは、どっちかと言うとパパさん似だよな?』

「うん、よく言われる」


(池永君も、下のカウンターのテレビでニュース観てるんだね)


『俺、政治のこととかよく分かんねえけど、やっぱ凄いと思うよ』

「政治のこと何も知らないのに、生徒会長になろうとしてるんだ」


 ちょっぴり皮肉っぽく言ってみる。

『ごめん。レアサンド? だっけ。そういうのがこの世にはあるんだな』


「どうせ、レアチーズケーキサンドイッチか何かだと思うでしょ?」

『うん』

「あたしも最初そうだったもん」


 あたしは声を押し殺して小さく笑う。

『真希ちゃん、負けるなよ』

「あなたもね。池永君」

『は?』


 あたしは、自分でも無意識に言っていた。『負けるな』って、一体何に?
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