美髪のシンデレラ~眼鏡王子は狙った獲物は逃がさない~
彼女との出会いから3年後、朔也は大学を卒業し、親の期待通り穂積ソワンデシュヴに入社した。

会社に入る条件として、初めは情報管理部門に配属されるように根回しをした。

はじめにやったことは、顧客情報の閲覧。

美髪の少女の母親は、たしか彼女のことを゛ラブ゛と読んでいた。

ハーフなら、゛愛゛のつく日本名と外国語読みの゛ラブ゛がつく名前が考えられる。

あのとき高校生だったのなら、年齢の幅は限られる。

顧客データの中から、彼女の現在の年齢と思われる18歳から20歳までの女性を探す。

愛゛か゛ラブ゛のつく都内在住の女性なら更に絞られるはずだ。

さすがにラブという名の該当者はいなかったが゛愛゛の付いた名前の該当者は数名いた。

しかし、どの人物も穂積ソワンデシュヴのホームページでファン登録をしてはおらず、ここでも一抹の望みは絶たれた。

そもそも彼女がラブと呼ばれていたのは他の理由ではなかったのか?

手掛かりを失って、朔也は突然そう思い立った。

何気なく検索バーに゛ラブ、愛称゛と入力してみる。

すると゛love゛ではなく゛LUV゛が゛イギリスなどでは゛愛しい人゛を意味する愛称であることがわかった・・・。

なんとも悲しいオチである・・・。
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