美髪のシンデレラ~眼鏡王子は狙った獲物は逃がさない~
就業開始一時間後。
穂積の友人の店から届いたものは文句のつけようがなかった。
アミノ酸系の洗浄成分も、オーガニックオイルの数々も理想的なものばかりだ。
その店は自宅でヘアケア商品や化粧品を製造、販売しているとのことで、海外とも独自の契約ルートがあるらしい。
いくら材料が良くても配合比率を間違えては元も子もない。
だが、自称他称含めてヘアケア商品オタクの瑠花がそこをミスすることはない。
゛もう一声゛がまとまらなかった新商品であったが、最高の素材を加えて出来上がった商品は、文句のつけようがない仕上がりだった・・・。
「橋沼課長、見てください!」
昼にかかりそうな11時、部・課長室に駆け込んできた瑠花は、背中の辺りまで伸びた髪を靡かせながら息を弾ませていた。
満面の笑みを浮かべ、全身で喜びを表す瑠花。
それは、朔也が穂積堂で見た笑顔に勝るとも劣らない飾らない笑顔だった。
「地肌の落ち着きも髪の手触りも、そして臭いも問題ありません。早速、使用後のこの髪で効果を実感してみて下さい!」
そう訴える瑠花の髪からは、明らかにシャワー後と思われる甘い匂いが立ちこめていた。
「どれどれ?」
ためらいなく瑠花に近づき、髪に触れようとする雅樹を朔也が制した。
「お前が確認する必要はない。俺が確かめる」
「なんだよ、今までも俺が確認してきたんだ。穂積部長のお手を煩わせる必要はないですね」
雅樹が何度も瑠花の髪に触れてきた事実に、朔也の顔が強張る。
頷いた瑠花の表情も穏やかで気に入らない。
「反論は許さない。三神主任への課長のセクハラを止めるのも俺の仕事だ」
゛あんたはいいのかよ゛
そんな言葉が二人の頭をよぎったが、言葉にはしなかった。
゛どうせ通じないから・・・。゛
穂積の友人の店から届いたものは文句のつけようがなかった。
アミノ酸系の洗浄成分も、オーガニックオイルの数々も理想的なものばかりだ。
その店は自宅でヘアケア商品や化粧品を製造、販売しているとのことで、海外とも独自の契約ルートがあるらしい。
いくら材料が良くても配合比率を間違えては元も子もない。
だが、自称他称含めてヘアケア商品オタクの瑠花がそこをミスすることはない。
゛もう一声゛がまとまらなかった新商品であったが、最高の素材を加えて出来上がった商品は、文句のつけようがない仕上がりだった・・・。
「橋沼課長、見てください!」
昼にかかりそうな11時、部・課長室に駆け込んできた瑠花は、背中の辺りまで伸びた髪を靡かせながら息を弾ませていた。
満面の笑みを浮かべ、全身で喜びを表す瑠花。
それは、朔也が穂積堂で見た笑顔に勝るとも劣らない飾らない笑顔だった。
「地肌の落ち着きも髪の手触りも、そして臭いも問題ありません。早速、使用後のこの髪で効果を実感してみて下さい!」
そう訴える瑠花の髪からは、明らかにシャワー後と思われる甘い匂いが立ちこめていた。
「どれどれ?」
ためらいなく瑠花に近づき、髪に触れようとする雅樹を朔也が制した。
「お前が確認する必要はない。俺が確かめる」
「なんだよ、今までも俺が確認してきたんだ。穂積部長のお手を煩わせる必要はないですね」
雅樹が何度も瑠花の髪に触れてきた事実に、朔也の顔が強張る。
頷いた瑠花の表情も穏やかで気に入らない。
「反論は許さない。三神主任への課長のセクハラを止めるのも俺の仕事だ」
゛あんたはいいのかよ゛
そんな言葉が二人の頭をよぎったが、言葉にはしなかった。
゛どうせ通じないから・・・。゛