美髪のシンデレラ~眼鏡王子は狙った獲物は逃がさない~
だが、今の瑠花にとっては、現状の方がいささか問題だと思い直す。

右手に朔也、頭は湯川にホールドされ、瑠花は身動きがとれない状況になっていた。

「も、申し訳ありません。それには少し事情があって・・・それよりもお二人とも、少し離れていただけませんか?お客様が訝しがってます」

美男美女のカップルの間に中年の女性店長が割り込んでいる絵柄は、何とも奇妙に映っているに違いない。

焦る瑠花を尻目に

「湯川店長、申し訳ありませんが今日はプライベートで来ています。仕事の話は後日にしてもらいたい」

と、至って冷徹、俺様に朔也は言ってのけた。

゛な、なんですと!?゛

瑠花は自分の耳を疑うしかなかった。

確かに目的は明らかにされていない。

だが、

゛つい今しがた、穂積堂での新商品お披露目が決まったとリークしてきたのは穂積部長本人ではないか・・・・!゛

瑠花は、信じられないというような顔で右側の朔也を見上げた。

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