美髪のシンデレラ~眼鏡王子は狙った獲物は逃がさない~
「ええ?瑠花も穂積堂に行ったの?私もさっき穂積堂に行ったんだよ」

エマは、高校時代に瑠花が穂積ソワンデジュブのヘアケア商品を使っていることを知り、穂積ブランドのヘアケア商品を買い揃えるほどのヘビーユーザーだ。

今よりもっとクリクリの癖毛だったエマだが、12年間も穂積のヘアケア商品を使い続けたお陰で、手触りも髪の艶も段違いで、フワフワのウェービーヘアは思わず触りたくなる程の髪質に変身した。

中でもエマのお気に入りは瑠花の開発した商品で、いつかは瑠花が完全プロデュースした商品を買うのを楽しみにしていると言ってくれていた。

「で、何?瑠花が長年持ち続けた夢を前倒しにした上司で、しかも嫌がる瑠花を無理やりデートに誘った挙げ句に置いてけぼりを食らわした。その張本人があの゛トライアル男子゛だったって言うの?何それ?漫画みたい・・・」

エマは日本の漫画、特に少女漫画が好きでよく読んでいた。

この頃は、大人向けの漫画も読んでいるらしく、瑠花の困惑したこの現状も小説のネタと同じくらいにしか思っていないに違いない。

むしろ面白がっているような気がするのは気のせいだろうか?

いつも無気力そうに見えるミカでさえ、ニヤニヤと笑っているのが腹立たしいと、瑠花は思った。
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