Ai…
13

学校の帰り
コンビニに入っていく槙田を見かけた



「槙田」

後ろから先輩がいないか確認して
声を掛けた



槙田が振り向いた



それと同時にレジにいる
兄と彼女を見つけた



なんか、タイミング、悪…



兄もオレと近くにいる槙田に気付いた



「藍!
学校帰り?
…彼女?」

槙田を見て言った



「こんにちは」

槙田は否定せずに兄に挨拶した



「こんにちは〜」

兄も挨拶した



「じゃあ、先帰ってるから…
ゆっくりして来い!」

兄は小声でオレに言って彼女とコンビニを出た



完全に勘違いしてる…


まぁ、その方が都合がいい場合もある



槙田がニヤニヤ笑った



「お兄ちゃん?」



「うん‥
槙田は?また弁当買うの?」



「…今日は、弁当じゃない…
…ちょっと来て…」


槙田はそう言うと
オレをある売り場に連れて行った



立ち止まった場所にある商品を
黙って見た



…?

ん?

なに?

………



オレはようやく気付いた


槙田
ふたりでここに立ってたら
ヤバイって!


しかも、制服



オレは槙田を引っ張って
コンビニから出た



< 157 / 316 >

この作品をシェア

pagetop