Rainy day
その後、沙織は俺を追って来なかった。

追われたらどうしよう、という心配があっただけにホッとした。

きっとそんな事をされたら、俺は別れを撤回したかもしれない。

…でも。

こんな風になってしまったら、俺が退くのが一番なんだ。

きっと、こうなる運命は沙織と隆道が出会ったから…

いや、俺が安易に沙織の誘いに乗ってしまったから。

こんな事になるならあの時、ちゃんと断れば良かった。
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