Rainy day
「…あのねえ」

動揺を隠せない。

「私が本気ってわかったでしょ?」

俺は大きくため息をついた。

「門真くんは、学校でもサーキットでも私の中ではキラキラ輝いてるの。
いつの間にか好きになっていた」

真剣な眼差しが俺を捉える。

「だから付き合って欲しい」

「俺は…」

この子の事を何も知らない。

知らないのに、付き合える?

「俺は君の事をほとんど知らない。
今、自分がどう思ってるかも、わからないんだよ?」

沙織はにっこり笑って

「今から少しずつ知っていったらいいじゃない」
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