年上ダーリン、猫系につき溺愛中



〈侑希:御園抜きで手伝ってほしいゲームあるんだけどいつ空いてる?〉


ご飯終わり、恭ちゃんがお風呂の間に食器片付けをしている最中にユッキーからそんなラインが届いた。

こういうラインは形に残るからって理由で彼女がいる間はして来なかったけど、やっぱり正式に彼女とは終わってるんだな~と変なところで実感する。



〈湊:ユッキー明日仕事?〉

〈侑希:おれ明日深夜〉

〈湊:わたし明日休みだから今から来れる?〉

〈侑希:いーの?恭平さんは?〉

〈湊:いるけどさすがにいや?〉

〈侑希:おれはいいよ。ゲーム持って今向かう〉



途切れたラインを閉じると同時に恭ちゃん戻る。

お風呂上がりにコーラをコップ1.5杯を飲む習慣がある恭ちゃんは、わたしが冷やし忘れたコーラを見てもわたしがごめんと謝る前に一言も責める事なく、コップに氷を並々入れている。

そういう優しいところ、めっちゃスキ。



「恭ちゃん、これからユッキーうちに来る」

「……は?」

「一緒にゲームやる事になったんだけどだめ? もうユッキー呼んじゃった」

「……や」



一言呟いてわたしを抱きしめに来た恭ちゃん。

わたしの事を束縛したくない恭ちゃんはこういう時、絶対に「嫌」とか「帰して」とか言ったりしない。どこかで賢い妥協点を見つけてそれで我慢する努力をしてくれる。


わたしの友達がミソ太とユッキーしかいないから。

わたしの友達を恭ちゃんも大事にしてくれてる。

だけど、絶対に恭ちゃんは「明日この家に授業の事でA子ちゃん呼んだから」とか言わないし、「来週ちょっとB美と飯行くから」とも言わない。仕返ししたりしないし、わたしが不安になるような事はしない人。



「恭? ごめん、怒ってる?」

「………ううん」

「勝手な女だなって思ってる?」

「ううん。それって俺混ざったらだめなやつだろ?」

「なんで? 恭ちゃんもやろうよ」

「ふたりじゃなくていいのか?」

「? 2人でやりたくて呼んだんじゃないよ。それにユッキーも恭ちゃんいる事知ってて来る」



そうかあ、と安心した顔をする恭ちゃん。

世界一可愛い。




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