年上ダーリン、猫系につき溺愛中







「――は? 朝日くんがフリーになった?」


刺身を食べていた恭ちゃんがマジ?みたいな顔をして言うから、世間話のつもりでいたわたしもそんな大事な話だっけ?と混乱してしまう。


「え? 変な事言った?」

「いや……変っつーか焦る」

「……? ナンデ」

「だって別れた理由湊なんだろ? 絶対湊の事好きじゃんもう2人湊に恋してる人確約じゃんクッソ」

「2人?」

「御園くんと朝日くん」

「それはないわ」



草と言いまくるわたしの前で心底死にそうな顔をしている恭ちゃんが可愛い。


味噌汁をぐるぐるかき回して重た~~いため息をわざとらしく吐く恭ちゃんは子供っぽい。


恐らくだけど、塾の生徒達は「大人っぽくてかっこいい」とか騒いでるんだろうと思う。が! 恭ちゃんの事を知らないなんて可哀想、だってこんなに可愛いところがあるのに大人っぽいところしか好きになれないんだもん。

…とか、いつもわたしマウントとってる。



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