蛍火に揺れる
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(何々?『後輩とごはん食べて帰るから』って?ま、いいか……)
夕方になって突然ノリ君からの連絡。
後輩…って大村君じゃないんだ。じゃぁ誰なんだ?とは思ったが、まぁ詳しくは帰ってきてからでもいいかと、簡潔に『了解』とだけ返信を打った。
(じゃぁノリ君が帰ってくるまでに、できそうだ!)
私はさっきまで睨めっこしていた雑誌に視線を戻す。
そして書かれてある通りに毛糸を編んでいく。
かぎ針をクネクネと動かして編み目に通して行く作業。
午前中、思い立って行った本屋で買ったものは『簡単にできるベビー用品』と銘打ってあるもの二冊。
編み図が書かれた編み物の本と、型紙を起こすタイプの布用品の本二冊。
私はそれを手にすると、早速近くの100円ショップに駆け込んで良さげな材料を買ってきた。
意外と100円ショップには手芸の材料が揃っているのを知っていたからだ。
そしてそれなりに材料を買い込んで、昼ごはんを食べた後はひたすら編み物に打ち込んだ。