雪に咲く華
「海だー!」
「咲、こんなところで叫ばないで」
たくさんの人でにぎわう海水浴場にたどり着いた。
「じゃあ宿に荷物置きに行ってこよう。...って真もういないし」
「俺と由希で持っていくよ。みんな先に遊んでて」
「信乃、私も行く」
流石に真を1人にしておくわけにもいかないので、永和先輩たちには残ってもらうことにして3人で荷物を運ぶ。
「葵ちゃん、重くない?」
「大丈夫です。そんな大荷物じゃないので」
「しんどくなったら言ってね」
「ありがとうございます」
ゆったり話をしながら海から程近い旅館に入った。チェックインを済ませ部屋に荷物を置いて、ついでに着替えまで済ませてしまう。
水着の上にちゃんと服を着て元の場所に戻った。
「おかえりー」
「悪かったな」
「大した量なかったから大丈夫だよ」
パラソルを設置して待っていてくれた永和先輩にお礼を言い、手早く服をしまって上着を羽織る。信乃はもう咲のところに行っちゃったみたい。
「先輩たちは入らないんですか?」
「あとでいいよ。荷物番も必要だし、葵ちゃん遊んできたら?」
「...じゃあお言葉に甘えて」