かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
う~ん、と私は唇を尖らせて、のけ反ってみる。
「好きになったら、容姿も年齢も関係ないよねぇ」
そう言って弓佳は、ごくごくとサイダーを飲む。
「でも……いくらなんでも……って云っちゃ失礼か。ふうん、そうなんだね。……ううん……。因みにコーチの年齢って?」
「54歳……だったかな」
「ごじゅう……」
40歳近く離れているではないか。
そうか……そういう恋もあるのか……。
私はまだまだ人生勉強が足りない、という思いにかられた。
世の中には色んな感情がある。
そのひとの立場にたって考えるということは、自分の経験からの推量を当て嵌めなければならないということなんじゃないのか――なんて。
珍しく考えてしまった。
「好きになったら、容姿も年齢も関係ないよねぇ」
そう言って弓佳は、ごくごくとサイダーを飲む。
「でも……いくらなんでも……って云っちゃ失礼か。ふうん、そうなんだね。……ううん……。因みにコーチの年齢って?」
「54歳……だったかな」
「ごじゅう……」
40歳近く離れているではないか。
そうか……そういう恋もあるのか……。
私はまだまだ人生勉強が足りない、という思いにかられた。
世の中には色んな感情がある。
そのひとの立場にたって考えるということは、自分の経験からの推量を当て嵌めなければならないということなんじゃないのか――なんて。
珍しく考えてしまった。