かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
 ふぅん――と、ふたりは盛り上がらない。
 そもそも、彼女らを代表に、女子っていうのは恋愛談義が好きなのだ。
 他人の恋愛に対してこうも面白そうに話を聞くのか、と、去年は散々思った。
 兎角、相手があのアイドル(?)森村瞬先輩だったからなぁ。
 遠い昔の話に思える。
「あ、そろそろお昼休憩終わりの時間だ」
 弓佳がジュースの缶を置く。
「私も。部活に戻らないと」
「なっちゃんの場合は、“部活に”じゃなくて、“コーチのところに”でしょ」
 さっきの攻撃の反撃をくらわす。
「うふふ。そうだね」
< 272 / 400 >

この作品をシェア

pagetop