かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
 純はのっそりと立ち上がり、寝起きだからか気怠そうに鞄を掲げ、教室から出て行ってしまった。
 純が私を軽音部に誘ったのは、去年から曲は書けるが詞が書けないという純たちの部内バンドの為に、私が詞っぽいのを書いて提供していたからだ。
 そして私が部の練習に行くのを遠慮したのは、会うと気まずいひとがいるから。
 それは森村瞬といって、私たちのいっこ上の先輩で、私の元カレ……みたいな関係だったひとがいるからだ。
 まだ別れて数か月しか経っていない。
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