かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
 そして顔を見合わせて、ふたり、笑う。
 ――クリスマスは、祐太の命日だ。
 忘れてないよ、何があっても、忘れるはずないよ。
 だからこそ、敢えて、何もしない。
 祈りも弔いもしない。
 祐太と少しずつ離れて行くことが、何よりの供養だと思ってる。
 私は、生きているのだ。
 生きている。
 白い息が、魂のように口から吐き出される。
 だけどこれは魂ではない。
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