かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
「純」
 それは、私の彼氏だった。
 そう、今、私は歴とした純の彼女だ。
 瞬とのつきあいは曖昧だったけれど、純とはしっかりとしたパイプで繋がれていた。
「行こう」
 彼は私の腕を掴んだまま、歩き出す。
 連れてこられたのは、体育館裏だった。
 鬱蒼と草が生い茂っていて、ここには誰もいない。
 そう思っていたけれど、ちょこんと座り込んだ男子生徒の翳が見えた。
「瞬」
 純が、彼の名を呼ぶ。
 もぞもぞしながら、ひょっこりと姿を現したのは、よれよれになっていた瞬だった。
「もーすごい。ピラニアだらけ」
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