かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
 嬉しそうな圭吾先輩。
「瞬なんか、Yシャツと腕ボタンまで、全部ですよ」
 私が零れそうな涙を振り切って言うと、圭吾先輩はAHAHAと笑った。
「おモテになる瞬とは次元が違うよ。俺にとっては、3人いただけでも結構」
 そう言って、トレードマークの大きな口を開けて笑う。
「変わらないですね、圭吾先輩」
「柚実ちゃんは、綺麗になったね。いや、今まで汚かったとかじゃなく、なんか、久々に会うと、女性っぽくなった。今まで“女の子”だったのに」
 私は気恥ずかしくなって、おでこを掻き掻き。
「いい恋愛してるんだね」
 圭吾先輩の物言いに、私は、はい、と素直に応える。
「いい恋愛してるのかー」
 瞬は空を仰ぐ。
「じゃ……お元気で」
 私はTRUTHのメンバーを、3人にしておこうと思い、その場を離れようとした。
 だけど、やっぱりこころ残りで。
「瞬」
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