かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
「なっ、何やってんの」
「だって、卒業したことをここに証する、って校長の名前が書いてあるだろ。ハゲ校長から卒業するんじゃない。俺は、柚実から卒業する」
「瞬……」
 そう言うと瞬は、その黄色い紙の欠片を私に渡す。
「第二ボタンは引きちぎられたけどな。どっかの誰かに」
「瞬……」
 私は涙を流すことなどできなかった。
 ふたりの関係を、恋に発展することができなかったのは私の方だったから。
 それに、代わりに、純がだくだくと涙を流していたからだ。
「おんや~、皆さんお揃いで」
 やけに明るい声がしたかと思うと、そこにはTRUTHのメンバー、圭吾先輩が姿を現した。
「見てよ、見てよ、俺。制服のボタン、3つとも女の子にもらわれちゃった♪」
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