かすみ草揺らぐ頃 続く物語 ~柚実16歳~
 私たちがやってきたのは、屋上へと続く階段。
 そこの踊り場に腰掛けた。
 ――初めて純と出会ったのも、ここだった。
 声に誘われ、階段を昇ってくるとそこの頂点には純がいた。
 同じ軽音の仲間の、森村瞬と一緒にセッションしていたのだ。
 初めは、声が綺麗なのに不愛想な奴、としか思っていなかった。
 けれど不愛想だけど、その実こころはあったかい。
 じゃなきゃ、あんなにも綺麗であたたかい曲は書けない。
< 51 / 400 >

この作品をシェア

pagetop