私も異世界で魔法を使えました!

真夜中のお花畑(マシェリー)


あれから一か月が過ぎました。

わたくしとアレクサンダーは今、のんびり山の上で満点の星空の下、寝転んでいますのよ。最高です~

あの日の朝は、アレクサンダーにペロペロほっぺを舐められて起こされましたの。
お返しに、ぎゅーっと抱きしめ返しましたわ~
…幸せでしたわ…

朝食を食べる為に、エマが迎えに来てくれたのですが…


「ギャー」


と叫ばれました。
なんと!エマは、犬が苦手だった事が判明いたしました。

アレクサンダーは大型犬なので、立つと私よりも大きいのです。
犬嫌いな人にはどうしても無理みたいです。
優しい良い子なのですが…出来るだけ会わさないように、努力致しましょう。

エマと朝食を済ませた後、予定があるエマと別れ1人で、寮監長様の所に行ってペットの許可も得ましたの。

その後学園への通学中に、又あの娘に会い何故か怖がって逃げて行きましたのよ?
わたくし何もしていませんわ!
あの取り巻きの男達も嫌いですわ!
こちらの方が会いたくありません!
相変わらず学園の皆様も微妙な雰囲気です……もう大分なれましたけど。

エマ達が居ると考えると少しだけ、強い気持ちが湧いてくるのです。
癒してくれるアレクサンダーもいますしね、部屋に帰るとお出迎えしてくれますのよ。

真夜中、時々2人で窓から部屋を抜け出して、散歩に行くのです。
学園の隣の山に、綺麗なお花畑を見つけたので、最近ではその場所が2人のお気に入りなのです。

エドウィン様は王宮に向かってから、3日後に帰ってきました。
なんだかやつれていましたわ?
理由は教えてくれませんでしたが大丈夫でしょうか?
報告をして下さいまして、お父様や陛下達が水面下で色々やってくれていると聞いて、少し安心したわたくしですわ。

それよりも明日から試験ですわ、わたくしこれでも学年一位を入学から落としていませんのよ。
幼少時代からの家庭教師の先生方のお陰で、わたくしのお勉強は一応は終了しておりますの。

男子一位はエドウィン様です。
男子と女子は学科が違ったりするので、わけられているのです。
エドウィン様も毎回満点ですので、どちらが学力が上か興味もありますが、今は明日からのテストですわ。

只今の時刻は真夜中です。
正確には今日からが試験ですわね。今は、リフレッシュの為にアレクサンダーと例のお花畑が見える高台で寝転んで居ます。
綺麗なお花畑で、月夜で白い花が光ってキラキラしていますのよ。


「う~ん~リフレッシュ~!」


立ち上がって叫んでみました。
すると身体から、銀色に輝く光の粒が出てきて、お花畑の花に降り注ぎお花畑が光り出しましたの…
しばらくするとお花達がフリフリ動き出し、キラキラ光る粒子を撒き散らしはじめたのです…
それは風に乗って学園の方へ飛んでいきました~

びっくりして、活動停止していたわたくしを、アレクサンダーが側に来て寄り添って、ペロペロしてくれたのでギューっと抱き締めました。

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