Flower Pink
「……えっと……それは……」
「海堂工業です」
奏は躊躇う親に気を使わずサラリとそう言った。
そんな奏に俺は目をパチクリさせる。
……か、海堂工業って……県でも有名なトップチームがいるところじゃないか……
財閥のお嬢様がなんでそんなとこに通ってんだ……?
「か、海堂工業……!? な、なんでそんなとところに……」
「……ただ私が行きたかっただけです」
ニコリと笑ってそう言う奏の顔はなんだか作ってる顔に見えた。
と同時に海堂工業に通う本当の理由がある気がして気になった。