Flower Pink



なのになんで……


「……桜雅くん耳貸して」


「……?」


俺が黙り込んでいると奏はちょいちょいと俺を手招きした。


言われるがままに奏に耳を貸すと俺はその囁かれた言葉に驚く。



「え……?」



奏は驚く俺に笑いかけた。



「……ね、びっくりでしょ。私、あの父親に言われたの。桜雅くんとお見合いをしたら親子の縁を切るって」



……なんでそんな普通じゃないことを普通に笑って言えるんだ。




< 232 / 434 >

この作品をシェア

pagetop