Flower Pink
なのになんで……
「……桜雅くん耳貸して」
「……?」
俺が黙り込んでいると奏はちょいちょいと俺を手招きした。
言われるがままに奏に耳を貸すと俺はその囁かれた言葉に驚く。
「え……?」
奏は驚く俺に笑いかけた。
「……ね、びっくりでしょ。私、あの父親に言われたの。桜雅くんとお見合いをしたら親子の縁を切るって」
……なんでそんな普通じゃないことを普通に笑って言えるんだ。
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