ねえ、理解不能【完】






次の日、放課後になったら千草に帰ろうって言うことで、一日中頭がいっぱいだった。

妃沙ちゃんにもう一度相談しようと思ったけれど、まだやめておいたほうがいいよって言われそうでやめた。妃沙ちゃんに止められたら一気に勇気なんてしぼんでしまうから。




休み時間、理科室に移動するために廊下を歩いていた時、千草とすれ違ったけれど、やつはこっちを見ようともせず、無表情で行ってしまった。

この前千草と教室にいた人が、いいの?なんて隣で千草にきいていたけれど、その返事は、何が?で。


私は千草のことをじっと見すぎて、他の人にぶつかる羽目になっちゃって。
謝ったけれど、微妙に怒ってる顔をされたから気持ちは一気にブルーになった。


こんな時、ぶつかったのが千草だったら、青こそ大丈夫?なんて言いながら小さく笑ってくれるのに。



なんてね。

甘えてるし、今はもう夢見事。

.......ちゃんと、分かってる。






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