一億円の契約妻は冷徹御曹司の愛を知る
大魔王みたいに威圧感たっぷりにつぶやき、彼は私のガウンのひもに手を掛ける。
もう抗う余裕はなかった。射抜くような瞳は、私を無抵抗にさせる魔法をかける。
「やっぱり似合うな」
「……バカ」
どうにか口で抵抗しても、雅臣は余裕たっぷりに笑うだけだ。
「かわいいよ、愛」
唇がゆっくり合わさる。
私の旦那様は、なんて強引で傲慢な人なのでしょう。
だけど私は、そんなあなたが心から愛しいのです。
長い夜。
鳴りやまない胸のときめきに幸せを噛みしめながら、あたたかい体温に包まれる。
形のない感情をお互いの体に刻むように、私たちは深く深くどこまでも愛を交わして、愛を与えあって、愛に溺れて、その深さに到底たどり着けないまま、眠りに落ちていった。
【そして傲慢御曹司は愛を知る ✽ 完】


