リベンジ学園
(菜々美の様子がおかしい。

私の背後で何かが起きている。

起きてはいけない何かが……)



晴江の鋭い第六感が身の危険を感じていた。



番犬ルドルフを倒しただけでは西条学園中学の西門を抜けれない予感。



だとしたら、自分の背後に……。



胸の奥から不安が込み上げてきた晴江の目の前に、突然、マイページの画面が現れ、それがチャットの画面に切り替わった。



晴江は自分を呼び止めようとする怨念の存在に気づき、チャットに送られてきたメッセージに目を通した。



『無事に西条学園中学を出れると思うな。

私はお前を逃がさない！

お前だけは許さない！』



晴江はそのチャットのメッセージを読むと、ゆっくりと後ろを振り返った。



するとそこには制裁の槍を背中から突き刺されて死んでいる菜々美と、たくさんの返り血を浴びて、制服を赤く染めている紗栄子が立っていた。



晴江はそんな紗栄子の様子を見ると、うれしそうに笑い出し、不気味に立ち尽くしている紗栄子に話しかけた。



「簡単にゲームが終わりすぎると思ってた。

ゲームの終わりに紗栄子が来なくちゃ、私もゲームを楽しめない」



晴江が不敵な笑みを浮かべてそう言うと、紗栄子は制裁の槍に刺さっている菜々美の遺体を放り投げた。



そして憎しみのこもっている血走った赤い目で晴江のことをにらみつけた。
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