リベンジ学園
(どうして科学者チームのお偉い様が私たちを待たせるの?

紗栄子の死と科学者チームの繋がりがわからない……。

それにどうして科学者チームは紗栄子の遺体を引き取っていったのだろう?

考えれば考えるほど、わからないことだらけだ)



智恵は紗栄子のいじめに直接関わっていなかったが、それでも不安でいっぱいだった。



そして友達を裏切った罪悪感が、智恵の心の中にいつもあって消えなかった。



紗栄子は自分に助けを求めていた。



『助けて』っていう紗栄子の気持ちは、言葉にしなくてもちゃんと自分に届いていた。



午後6時になったら、この教室で誰がどんな話をするのだろう?



このクラスの生徒たちの信用スコアはどうなるのだろう?



智恵はそんなことを考えながら、紗栄子が死んでもなお、保身を考える自分が嫌だった。



しばらくすると、加藤先生がの中川先生に呼ばれ教室を出ていった。



そして教師のいなくなった教室で、生徒たちは席を立ち、いろいろな噂話でざわめき出した。



そんな中、智恵は誰とも話さず下を向き、早くこの教室から解放されたいと願っていた。



そして3年2組の生徒たちが教室に閉じ込められてから8時間後、加藤先生が教室に戻ってきて教壇の前に立ち、クラスの生徒たちに重大なことを話し始めた。
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