彼女と私の見分けかた
「ダメじゃん…」

机に鞄を放り投げそのままベッドにごろんと横になった。

だけど諦めるにしても一度くらい話がしたいし、名前くらい知ってほしい。

美月の彼氏になってから紹介され私の存在を知られるのは悲しすぎる。

寝転んだまま枕元のぬいぐるみを何度も真上に投げてキャッチする。

考え事をするときの私のいつもの癖。

「あーっ!!
もう、うじうじしない!
譲らないって決めたじゃん!
願掛けしたんだからやるっきゃない!」

ベッドから飛び起きると、制服を着替えて美月のもとへ向かう。

< 23 / 207 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop