苦労年齢
でも、お客さんもちゃんとついてくれて、有難い事に、私を指名出来てくれるお客さんも凄く増えた。
だから、毎日が慌ただしくバタバタ過ぎていっても、お客さんが来てくれる度、楽しさも増していた。顔と名前を一致させる為に、沢山雑談する。次回来店してもらった時に、サラッと
「この前の話で~」とか、
「この前聞いたオススメの~」
なんて言えるように。
来店して貰えた事を無駄にしないように。絶対リピートして貰うんだ。
だから、何より接客は集中して。
お客さんの話を大爆笑しながら聞いたり、一緒に悲しい思いや、悔しい思いを共感したり、泣きながら聞いた事もある。
そのお陰で、他人を想う気持ちが、少しは養われたのか。尚且つ、全ての話を聞いた上で、自分の意見も言えるようになっていた。
私はいろんなんなお客さんにしっかり鍛えられていたんだ。
やっぱり出会った人には感謝だと改めて想う。
< 47 / 68 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop