きっと貴方は………好きになる
だから……………。

「祥太君、大好き。
和花は………
姪でも……妹でもないんだよ。
祥太君に恋する………女の子なんだよ。」って………。

『祥兄ちゃん』じゃなく。

敢えて『祥太君』って……言ったの。




……………………………………。

………………………………………。

長い沈黙の後。

見る見る顔色が悪くなった祥兄ちゃんは。

「確かに………姪でも………
妹でも………ないよな…………。
俺は………
母さんの息子でも……
一花姉の弟でもないんだから。
和花の叔父さんでも……兄貴でもないよな…………」と

私の一世一代の告白は。

『家族じゃない』だけを………

受け取られてしまった。

…………そんな事が言いたいんじゃないのに!!

何で………?………。

家族だから………

大切だから………

ずっと悩んでたのに…………………。

悔しさから…………





バチーン!!!!

思いっきり、平手打ちをお見舞いした。

「痛い!」

頬を押さえて座り込む祥兄ちゃん。

思いっきり叩いて………

私の手は、ジンジンしてるから…………

かなり痛いはずだよね。

けど…………私の心はもっと痛いんだよ!!

どんどん溢れてくる涙を拭くことなく…………

「祥太君のバカ!!!」と叫んで。

教室から飛び出した。
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