お嬢様と呼ばないで


隣を歩く女の子にふっと笑った彼は今朝も一緒に登校した。

こんな1年の堂々カップルはまだ早朝で生徒が少ない事と、不安そうな顔の元同じ中学校同士の男女が一緒に歩く姿が他にもあったので特に気にする人はいなかった。


「ねえ、学校はどうして勉強をスタートさせないの?」

「それはな。たぶん」

入学したばかりなので、まだ先生も生徒をよく知らないので、他にやらなきゃいけなことから始めるはずだ疾風は言った。

「体力測定をしたろ?あとは健康診断。他にも役員を決めとかそっちをするんだよ。だってさ。今、授業をしても頭に入んないし」

「言われてみればそうか?ふーん」


こうして今朝も学校にやってきた二人は無事に教室にたどり着いた。


「あ。日永先生、おはようございます」

「おはよう。桜田さん。酒星君」

日永は眩しそうにカーテンを開き、二人に微笑んだので美友は彼に質問をした。


「お早いんですね。昨夜は当直ですか?」

「おい。美友!先生って、医者じゃねえぞ?」
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