お嬢様と呼ばないで

「あ?そうか」

「ふ、フフフフ」


クールな日永が微笑んだので疾風は呆れ顔で席にカバンをドカ!とおいた。


「あのさ、そっちは呑気にそうやって笑っているけどさ。こっちは笑えないし?」

「まあ、そういうな?フッフ。おや、いかがしましたか?桜田さん」

「いえ。どうぞ私の事は気にせずに」


美友はルンルン気分で自分の机の周りを色々と仕掛けをしていた。

「お前。何してるんだ」

「いいでしょう?これはクッションだけど、いざという時は防空頭巾になるの。そして椅子の底にはテッシュをこうして箱ごとペタと両面テープで貼り付けて」


「あの、桜田さん」

「先生!俺が行く。美友。ここは学校なんだぞ。なんでも先生に許可取らねえとダメだ」


「は?」

つづく
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