俺のボディガードは陰陽師。


でも…何でだろうか。



この話、今まで話そうという気になれなかったのに。

誰にも話したことがなかったのに。



こいつ、なずなにはいとも簡単に話してしまった。

自分の思ってること、素直に話せてしまった。

最初の印象からじゃ、考えられない。




『笑いたい奴らには笑わせておけばいいさ』




何でだろう…。



あ…もしや、これは。



(…お泊まり会効果?)



なんちゃって。



でも、俺のヘタレた過去話を黙って聞いてくれて。



『だったら、そのまま風に吹かれようぜ?』



ちゃんと、答えてくれて。

嬉しかった。



そして、あんなに真っ黒い感情を抱えていたことなのに。

いざ話してみると、心がスッとして。

案外、何でもなかったことにビックリしている。



『大丈夫だ…』



…大丈夫だったんだ。俺。



そして、高揚してるのか、安堵なのか。

なぜか胸が高鳴ったままだった。




「…そろそろ寝るか」

「うん。おやすみー」




鼓動は止まず、そのまま。








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