戦国に散った華
「秀頼、そなたは今年でいくつになりましたか?」






「二十一になる年でございます」








「そう...そうですか....

もうそんなに大きくなったのですね。

母の腕で眠っていた小さなか弱いあなたが、つい昨日の事のようです」








「......」





「私は.....」




「え?」










「実は、母はこれで焼け落ちてゆく城を見るのは三度目になるのです」











「...!!そう、だったのですか....」





三度全てが自分が住んでいた城。
思い起こす度に、自分が悪夢の元凶のように思えていた。










「一度目は私が――――――――――――――――――






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