戦国に散った華
翌日、私達は城を出ることとなった。


私はその夜、兄と二人きりになった。


父と母は二人だけで話し込んでいる。











「茶々、兄は明日、お前たちについていくことは出来ない。」





「え...?なぜ?一緒に行くはずだったのではなかったの?」



「...すまぬな。

明日は母上と茶々、初、江の四人が木下藤吉郎殿の手筈で叔父上の元に向かう事となっている」





「じゃあ兄上は遅れて合流するの?


どこかに寄ってから来るの?」







私の言葉で兄はとても困ったように笑った。









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