戦国に散った華


母があんなにひどく嫌っても、


父を殺した目の敵だったとしても、


私は織田信長という人間を気にせずにはいられなかった。



どうしてだかわからない。

だけどどうも気になって仕方がなかった。




「・・・・・・こうなったら」













叔父が岐阜に戻る前日の夜、

母と妹たちが寝静まったのを見計らって記憶を頼りに私は暗闇に飛び込み、叔父の寝室を目指した。



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