花印†blood



「手っ取り早いのは、刻印に手を当てて、薔薇を想像すればいい」



早速、刻印に手を当て、真っ赤で綺麗な薔薇を想像してみる。

すると、薔薇が一輪、私の目の前に現れた。



『綺麗……』



「蝶の蜜になる薔薇だが、幾度作り出しても、くりすに害はないから安心しろ」



そう穏やかに笑う刹那を見ると私まで微笑んでしまう。



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