花印†blood
刹那様がコウと一緒に帰ってから数日がたった。
一度コウが私の所にまた来たけれど。
今、私の首に掛かっている物…ネックレスを届けるためだったらしい。
***
「姫様、これを肌身離さず持っているように…と刹那様がおっしゃっていました」
『…刹那、様は?』
「………刹那様は、まだこちらに来れませんので」
『…そう』
一瞬気まずそうな顔をしたコウ。
だから、私はそれ以上聞くことはしなかった。