。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。
慌てて、またも宙で手を振っていると
「どうしたの朔羅」とまたもリコが怪訝そう。
「な、何でもない!それよりさー、リコはキモ金髪とどっかデートする予定ないのか?」
あたしは戒とあんま(まともな)デートしたことないから、参考にしたい。
「あ、それあたしも気になる~
ちゃんと男の人とお付き合いしたことないし」
「え?そーなの?中学時代とか彼氏いなかったの?」
高校では『マドンナ』って呼ばれてるし、中学時代も色んな男子から告られてそうだったのに…
ちょっと意外だ。
あたしが目をパチパチさせていると
「うーん……付き合ってるうちには入らないとは思うけど…でも親しかった男子は一人だけいたな~…」
「え、そーなの?気になる気になる」
とリコが今度はエリナにターゲットを変えた。
「そんな大したことなかったよ?クラス一緒だったし、ただ、同じ図書委員で一緒に仕事しただけ。それにその男子、『好きな子がいる』って言ってて、色々相談にも乗ったんだよね」
へー
マドンナのエリナを目の前にしてて他の女子が好きだとか…
「そう言えばその子ちょっと一ノ瀬くんに雰囲気似てたな~」
エリナは想い出を懐かしむようにちょっと微笑み
「「千里と??」」とまたもリコとはもった。
二人で顏を見合わせ
「ま~、あいつって彼氏にするにはアレだけど友達だったら結構いいヤツだよね」
とリコが顎に手を置き小首を傾げる。あたしも同感だ。
エリナもあの変態野郎のタイガなんてやめて千里と付き合えばいいのに…なんてちょっと思ったり。千里は昔から知ってるけど、ホント、イイヤツには変わりないし。
まぁ、どの道ストーカー問題が片付いてからの話だよな。