恋人は社長令嬢
「あいにくだが、梨々香の相手は、私が決める。残念だが、それは引き取ってもらおう。」

「…はい。」

「瞬!!」

思わぬ瞬の返事に、梨々香は耳を疑った。

「…いい返事だな。さすがは、立場をわきまえていると見える。」

「…はい。」

「瞬、本気なの?」

梨々香の言葉には、返事できない瞬。

「閉めるぞ、梨々香。」

「ちょっと、まだ…」

梨々香の叫びも空しく、社長室のドアは閉められた。

瞬は、指輪の箱を持ったまま、近くの壁にもたれかかった。

「瞬…」

「至……社長が言った事、おまえがもう一度、説明してくれよ。」

「俺が?」

「もう、何がなんだか……分かんねえよ、俺……」

放心状態の瞬。

「おまえが付き合っている、梨々香ちゃん。」

「ああ…」

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