お見合い夫婦の結婚事情~カタブツ副社長に独占欲全開で所望されています~
社食でデート!?
 真帆が予想した通り、社食で食券の列に並ぶ蓮はどう見ても変だった。
 全社をあげて推奨しているクールビズよろしくジャケットは脱いでノーネクタイ、ビジネスマンとしてはラフな格好の筈なのに、やっぱりどんな格好をしても一般の社員には溶け込めていない。
 それは180センチ以上ある身長の高さのせいだけではないだろう。
 恐らく初めから彼が持つ風格のようなものがそうさせるのだ。
 周りの社員は、ちらちらと彼を見たり、おそるおそる挨拶をしたりと反応は様々だったけれど、間違いなく注目を浴びてしまっていることは確かだった。
 それでも平然としていられるのはさすがだと言うべきだろう。
 そして食堂のあちらこちらにさりげなく目を配り観察している。
 恐らく頭の中は総務課から上がってきた改装案のことでフル回転しているに違いなかった。
 初め真帆は食券は自分が買うか先に座ってて下さいと言った。
 けれど彼は、

「そんなことをしたら、明日から私の評判が地に落ちる」

と言って取り合わなかった。
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