お見合い夫婦の結婚事情～カタブツ副社長に独占欲全開で所望されています～

「でも…副社長の貴重なお休みをそんなことに使っていいのかもわかりませんし…」

　蓮は今度は眉を寄せた。

「そんなことってどんなことだ？俺は休日も自由に過ごせないのか？」

「ち、違います！」

　真帆は慌てて首をふる。

「いつも忙しくしていらっしゃいますから…私と出かけるよりもちゃんと休んだ方が…ん」

　真帆の言葉は蓮の口の中に消える。突然のキスにびくりと体を震わせて真帆は慌てて抵抗を試みるが大きな腕に囲まれて敵わない。
　唇が離れて目を開けると、至近距離で不機嫌に睨む蓮の瞳があった。

「真帆。俺は初心者の君に合わせると言った。そのままでいいとも言ったがあれは取り消すよ。…真帆も成長しなくては」

「成長？」