世界No.1の総長と一輪の花 両想いバレンタイン(詩優side)
京子も自分の鞄の中から手作りのお菓子を取り出して、それを花莉に渡していた。
いわゆる友チョコ交換ってやつか。
「ありがとう!京子!」
「いえいえ」
2人のやり取りを見ていたら、
キーンコーンカーンコーン
と校内に鳴り響くチャイム。
あと5分で朝のホームルーム始まるし、もうそろそろ行かねぇとな。
「じゃあ、俺は戻るから。何か困ったことがあったらいつでも連絡して」
そう言い残して教室を出ていこうとした時だ。
くいっと袖を掴まれて。
振り向けば、花莉が俺の袖を掴んでいた。
「花莉?」
何事かと思ったら……
「し、詩優にもチョコあげる…っ!」
花莉はそう言って、再び自分の鞄の中をごそごそと漁る。
それから出てきたのは、チョコがたくさん入った大きな袋。それを小さな手で取って、俺の手に握らせた。
「お腹すいたら食べてね」
「さんきゅ」
ぽんぽんと優しく花莉の頭を撫でてから俺は教室をあとにした。