恋に負けるとき



目が離せなくて




心臓がドキドキした。





キレイで




カッコよくて




感動的ですらあって




顔も、学年もわからない





そのひとの姿が




私を上向かせてくれた。




パァって





私の視界を




私の気持ちを




変えてくれた気がした。







それからも、花壇のお世話しながら、




のぞき見してしまって…




そのひとは、ただ




才能があって、上手いひとじゃないんだって




彼は




誰よりも、




いつも、努力しているひとだった。




ダッシュもジャンプも




詳しいメニュー名がよくわからないけど、




とにかく




誰よりも、必死で




練習していて




私だったら、初めの方で




もう倒れちゃうような練習を




何度も何度も




努力を繰り返す姿に




そうだよね。




クラスのみんなも、こんな風に




毎日頑張っていて、




だからあんなに強くて?




活発で、




自信があって。




努力をしている、すごいひとたちなんだって。




あたしも頑張りたいな。





頑張らなきゃ。





みんなと友達になりたいな。




って思ったの。




怖がって、気後れしていたのは




自分の気持ちだと気づいて




教室でもだんだん




顔が上げれるようになったの。


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